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VOL.10 テーウィン旅館の住人
新しい旅人
昨夜20時ごろ、僕が寝泊まりしているドミトリーに、ニュージーランド人と日本人がやってきた。ヨシダさんが日本に帰り寂しかったので、とてもうれしかった。
ヤマウチという日本人の彼は、広島の銀行員で、1週間の休みを利用して韓国に旅行に来たのだという。海外が初めてで、ヨシダさんのようには頼りにならなさそうではある。
ニュージーランド人のジェームズは、9月から大阪で英語を教える仕事をしているらしく、日本語が少し話せた。僕と同い年で、誕生日も1日違いだった。こういうのを英語で、「アメージング」というらしく、ジェームズは「ベリーアメージング」と何度か言っていた。
ヤマウチくんは、朝早くに釜山に向けて出発していった。
僕は明洞に行き、2,000₩でズボンを買った。全然値段交渉をしなかったので、少し悔やんだが、宿に戻って足を通してみると、なかなかどうして、生地の肌触りも、ゆったりしたシルエットも、いい感じだった。タグにはMADE IN USAとある。僕は素直に気に入った。これで日本円で3,000円しないなら、お買い得だと思う。
夜21時前、ドミトリーにはスリランカ人が二人やってきた。ジェームズと英語で会話しているのを横で聞いていると、どうやらなにかスポーツのインターナショナルチームらしい。
インターナショナルチームの彼らが安宿に泊まっているのは、お国の経済事情らしい。
だけど、そんな事情とは関係なく、彼らの態度はあまり好ましいものではない。態度が横柄かというのではなく、紳士ではないのだ。よくしゃべり、なんとなくだが、ずる賢い感じがする。
言葉の壁によって、コミュニケーションが十分にとれない点は否めないが、同じ黒人でもイマとは印象がかなり違う。
家計簿
- 食パン 1,000₩
- ツナ缶 1,000₩
- CASS BEER 1,350₩
- ズボン 20,000₩
- T/C 150 US$ 121,756₩
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