VOL.9 韓国の銭湯
1996年11月11日 ソウル
コジート銭湯へいく
ヨシダさんに誘われて、銭湯に行ってみた。韓国ではチムジルバンというらしい。
韓国では朝風呂が習慣になっているらしく、朝7時から開いていて、夜20時ごろまでやっているそうだ。リラックスや健康促進を目的としているらしい。
日本の銭湯のマークといえば、「ゆ」という文字を象ったものが一般的だが、韓国では散髪屋のシンボルマークである、赤・青・白の三色の螺旋状の柱が銭湯のシンボルになっている。
宿のすぐ近くの銭湯に入ったのだが、大きくと、きれいで、いわゆる銭湯というより、健康ランドやサウナのような施設に近い。ヨシダさん曰く、韓国の風呂屋はどこもこれくらいに立派だそうだ。
1階で料金を支払い、ロッカーのキーをもらい、服を脱ぐ。タオルも石鹸も2階の浴場にあるというので、真っ裸のまま浴場へ向かう。日本人はタオルがなければどこか不自然な感じがするが、韓国人は堂々としたものである。
浴場は日本とまったく同じで、いくつかのシャワー付の蛇口があり、そこで体を洗い、中央に溜まり湯がある。熱い湯と少しぬるい湯と、水の溜まりがある。
僕は入らなかったが、奥にはサウナとスチームバスの部屋がある。そこから薬草の香りが溢れ出ていて、浴場全体がその匂いで包まれている。
僕が珍しく思えたのは、アカスリだった。この風呂屋にも隅の方にそれがちゃんとあった。診療台のような台に真っ裸のまま寝ると、紺のパンツ1枚だけを身に着けた若い男が、アカスリタオルでごしごしと手の先から足の裏まで、腹も背中も、ていねいにしごいてくれる。
ちんちんはどうするのかと見ていると、そのまわりはちゃんとしごくが、ちんちんそのものには触れる様子はなかった。
真っ裸でしごかれる様子は、まるで寝たきり老人の介護のように見えた。ちなみにヨシダさんは囚人のようだと思ったらしい。
家計簿
- チムジルバン 2,500₩
- 弁当 3,300₩
- ロッテリアのシェイク 1,000₩
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